美文字

掛軸屋.netの秋吉です。

最近、テレビや新聞等で「美文字」という言葉をよく耳にします。

スマートフォンやタブレット、パソコンを扱うことが多くなり、
毛筆どころか、ペンや鉛筆すら手に持たない一日もある時代になりました。

「キレイな字が書けなくても問題ない。」
と思う方もあるかと思います。

しかし時々、鉛筆やペンで書いた自分の字に、嫌気がさしたこと、
もしかしたらどなたにでもあるのではないでしょうか。

そんな誰しもが感じた、
キレイな字を書けたら、という思いが
最近の美文字ブームにつながっているようです。

「美文字とは、ただお手本通りの字ではなく、
　書き手の個性がにじみ出る“その人だけの文字”のこと。」

と、テレビでおなじみの書家・中塚翠涛さんが著書でおっしゃっています。

美文字のすすめ/中塚翠涛

当工房に作品をお持ちの方の中には
書道をはじめたばかりの方も多くみえます。

お話を伺うと、
「まだ上達していないので、表装するほどでも…」と
ご依頼までにずいぶん迷われた方が多い印象です。

でも皆さんお上手ですし、
特徴的な字の方もみえますが、
それは「個性」ですから、自信を持って表装をして
お気に入りの場所に飾ってほしいと思います。

「字は心を写しだす鏡」とも言われています。
月日がたって、書かれた時の心境を思い出して鑑賞するのも
書の魅力の一つなのかなと思います。
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